しいなさん、いや姫、誕生日おめでとう!

僕がはじめて姫と会ったのは、忘れもしない
僕の第一回長編監督作「東京残酷警察」の時でした。

福岡から出て来て、こんなわけもわからん、
どこのどいつかもわからん頭のおかしいハゲおやじの
映画のオーディションの時だったね。

その時、僕が姫に
「アクションの映画なので、一度蹴りを見せてください」
と言ったら、姫は思いっきりのハイキックで
履いてた靴をものすごいスピードで
僕とプロデューサーの千葉さんに飛ばし、
あやうく僕の顔面に直撃する所だった。

靴は直撃しなかったけど、姫の気持ちは僕に直撃した。
「この人はルカ(残酷警察の主人公)だ!この人なら一緒にやっていける!」
その通りだった。

ものすごい苦しい現場を耐えて、その結果、
ものすげえ映画が出来上がった。
主演、しいなえいひの映画だった。

「東京残酷警察」世界中で83カ所の映画祭で上映された。

これで世界に行こうぜ!!日本なんかちっちぇーぜ!!
世界中のみんなをビックリさせてやる!!
この時、同じ思いの戦友ができた。

僕は、自分の作品に、しいなえいひが出てないと物足りない。
誰か言うかもしれない「しいなえいひ、ばっかり使うなよ!」

オイ!誰だ!オメーは!わかったような口聞くんじゃねーぞ!
俺は物足りねーんだよ!しいなえいひが出てないと!
ラーメンでたとえると、店独自のスープがないみたいなもんだ!
俺のスープにケチ付けるな!

俺は誰が何と言おうとスープの寸胴に、
しいなえいひという秘伝のダシを入れ続ける。
ちょーーーーかっこいいし、ちょーーーークールだし、
ちょーーーがんばる姉さんなんだ!!
これからもずっと一緒に世界と、そして日本と戦っていこうぜ!!
あらためて、しいなえいひ!誕生日おめでとーーーーーーー!!!


東京から弾丸をこめて 映画監督 西村喜廣

西村映造 http://www.nishi-eizo.com/
西村さん。ありがとう!!!!
泣いたよ・・もう号泣だよ。

西村さんはいつも、あたしにびっくるするほどでっかい愛をくれる。
「愛」だなんて、使い古された言葉だけど、
あたしはいつもほんとうにそう思うんだ。
女優しいなえいひを語る上で、西村さんは絶対に外せない、
しいなえいひの命の恩人なんだ。

西村さんと初めて会った時は、そう「東京残酷警察」のオーディション。
今だから言える話し、あたしがルカにキャスティングされるまでは、
結構なドラマがあったんだ。

あたしが博多で女優休業状態みたく放浪してた頃、大里さんに一本の電話が鳴ってね。
それが「東京残酷警察」の話だった。
あたしが三池監督の「オーディション」で結構海外で名が知れたこともあって、
このアメリカ資本の企画に、あたしの名前があがったんだって。

西村さんは、あたしのことを三池さんの作品で知っててくれてたみたいだけど、
それまで会ったこともないし、今は女優業お休みしてるっぽいみたいな情報もあって、
「もしかして、今のしいなえいひがめっちゃ太ってたり、大変なことになってるかもしれないから」
って思って(笑)それで、あたし日活に呼ばれたんだよね。

あたしは当日、太ももまでスリットの入ったミニスカートをはいて、
上はド派手な緑のチャイナ服、真っ赤な口紅に、ニーハイソックスをはいてさ。
大里さんに「姫、マトリックスみたいですよ」なんてからかわれるくらい、
戦闘態勢バリバリの恰好で会いに行った。
もう失うものはないぜ!あたしはこれでいくぜ!みたいな、
心のどこかで、不安に負けないようにとの気持ちの表れだったのかもね。

そして日活で西村さんに会った。

西村さんと千葉さんの真ん前に、パンツ見せる勢いで靴を飛ばしてさ、
部屋にものすごい音が響いて。別室で大里さんが、
何かあったんじゃないかってドキドキしたんだって(笑)

あの時に西村さんが、あたしをルカだと思ってくれた気持ち、
現場に入って、もうみんな死ぬんじゃないかみたいなハードなスケジュールの中で
あたしはずっと考えてた。

あたしはこの人のために、この人の思うルカを演じきる。
たとえ何があっても、どんなに辛くても、
あたしを、しいなえいひを選んでくれたこの人の思うルカを演じきりたい。
それがこの人への恩返し。
ありがとう西村さん。そしてスタッフ。
女優しいなえいひを選んでくれてありがとう、と。

あたしはその想いのみで、現場を乗り切った。
西村さんと現場で交わした言葉はとても少なかった。

そして映画が出来上がり、作品は世界へ行った。
試写会の席で、あたしは西村さんと抱き合った。
モントリオールの映画祭で、会場を満員にした
スタンディングオベーションのあふれる観客の前で、
あたしと西村さんは叫んだ。
「やってやったぜ!!」って。

あれからどれだけ、魂の震えるような素晴らしい瞬間を
西村さんと一緒に味わわせてもらったことだろう。

各国の映画祭。舞台あいさつ。いくつもの新たな作品。
プライベートでも、いろんなことを話し合った。
話を聞いてくれた。

あたしはそれまで、監督とここまで密にかかわりあうことをどこか避けていた所がある。
それは、どこかで照れもあったし、女優は、作品の中でのみしか関わり合うことを許されない
存在なんじゃないか、みたいに、思っていたところがあったんだと思う。

けれど西村さんは、いつだってあたしのことを気にかけてくれた。
元気で居るのか。姫の仕事が順調なのかどうか。
泣いていやしないか。笑えているのか、と。

西村さんはどんな時も、心でモノを作っている人だ。
そして心で、人と向かい合って生きている人だ。
世間のマニュアルや、お決まりの方法論、口先だけの約束。
そんなものは西村さんの辞書にはない。
西村さんは、女優しいなえいひの尊敬する、命の恩人なんだ。

あたしは、西村さんのくれたたくさんの恩に、どれだけ応えられているのだろうか。
何かひとつでも、報いることができているのだろうか。
正直、まだまだだと思う。これから、まだまだおっきくなっていかなくては。

だからあたしは戦う。補完をし続ける。今日も。明日も明後日も。
しいなえいひが女優である限り、あたしは西村さんの作品には出たい。
声がかかり続ける限り。西村さんが、あたしを必要だと思い続けてくれる限り。

それはあたしも同じように、誰が何と言おうと、
絶対に守り続けると決めた自分への約束だ。
譲れない、西村さんとの絆なんだ。

あたしをこんなに思ってくれる西村さんに恥じない自分でいたい。
そしていつか一緒に、西村さんとカンヌの赤絨毯を歩きたいな。
それにふさわしい、しいなえいひで居たい。

西村さんありがとう。
そして、これからも、どうぞ夜露紫紅ね。
次は「HELL DRIVER」だ!行くぜ!世界!

世界の海坊主こと西村監督へ
博多よりちかっぱ愛をこめて!!


姫。